鮎の魅力とそのおいしさを楽しめるおすすめレシピをご紹介
目次
鮎とは?:川魚の女王と称される魚
日本の夏を象徴する魚と言えば、鮎(香魚、年魚)が挙げられます。鮎はその香りの高さと美しい姿から「川魚の女王」とたたえられ、特に天然ものはその価値が高まります。天然の鮎は川藻特有の甘い香りを持ち、養殖物と比べてすらっとした黄色みを帯びた体が特徴です。
鮎の旬と選び方
鮎の旬は初夏から秋にかけてで、特に若あゆから落ちあゆまでが美味です。天然と養殖の見分け方としては、天然物は全体に黄色みを帯び、すらっとしているのに対し、養殖物は黒っぽくて太りぎみの傾向があります。
名前の由来
鮎の名前は、日本では「愛らしく味佳き魚」を意味する「あひ」が原語で、これが転訛して「アユ」となりました。また、中国では「鮎」という文字がナマズを指すことがあり、この用法が日本に伝わり変化したとも言われています。
地方名や市場名
日本各地では鮎にさまざまな名前がつけられています。例えば、岐阜県下呂市萩原町や徳島県では「アイ」と呼ばれ、琵琶湖では稚魚を「氷魚(ひお)」、成魚を「小アユ」と呼ぶなど、地域によって呼び方が異なります。
鮎の生息域と生態
鮎は淡水から海水にかけて生息し、河川の上・中流域や水のきれいな湖、ダム湖などに生息します。海では小エビなどを食べ、川に戻ると藻類を食べるため、特殊な櫛状歯を持っています。
鮎の食べ方
ここで、鮎を使ったおすすめレシピをご紹介します。
鮎の姿焼き
- 材料 (4人前)
- 鮎:4匹(各80g程度)
- 葉つきしょうが:4本
- 酢:大さじ3
- 砂糖:大さじ2
- 水:大さじ5
- 塩:適量
- 作り方
- 鮎は肛門からふんを押し出し、金串を打って形を整えます。両面に軽く塩を振り、ヒレには多めに塩をまぶします。
- 葉つきしょうがは適当な長さに切り、熱湯にサッと通し、酢、砂糖、水を混ぜた酢漬け液に浸して酢漬けしょうがを作ります。
- 焼き網を熱し、鮎を両面にきれいな焼き色がつくまで焼きます。串を抜いて、盛り付けた酢漬けしょうがと共に供します。
鮎の有馬煮
- 材料 (4人前)
- 鮎:4匹
- だし:大さじ5
- さんしょうの実の佃煮:小さじ2
- そら豆:100g(さやをむいたもの)
- しょうゆ、みりん、酒:各大さじ2
- 作り方
- 圧力鍋にだしとしょうゆ、みりん、酒を入れ、鮎を並べ入れます。さんしょうの実の佃煮を散らし、落としぶたをします。
- 火にかけ、煮立ったら弱火にし、約8分煮てから火を止め、10分ほど蒸らします。煮汁をかけながら盛り付けます。
- そら豆はゆでて皮をむき、薄い甘煮にして添えます。
これらのレシピで、鮎の独特な風味と柔らかい食感を存分に味わえます。日本の夏の風物詩として、また特別な日の食卓を彩る料理として、ぜひお試しください。