夏バテ撃退!スパイスから作る本格夏野菜カレーで元気を取り戻そう

梅雨から夏本番にかけて、じめじめとした蒸し暑さが続く季節になりました。気温の上昇とともに食欲が落ち、なんとなく体がだるいと感じる方も多いのではないでしょうか。そんな夏バテ気味の体に活力を与えてくれるのが、スパイスから作る本格的な夏野菜カレーです。

最近では、市販のカレールウを使わずに、スパイスを組み合わせてオリジナルカレーを作る方が増えています。「難しそう」と思われがちですが、実は基本のスパイスさえ押さえれば、意外と簡単に本格的な味わいを楽しめるんです。今回は、夏野菜をたっぷり使った体にやさしいカレーの魅力と、その作り方のコツをご紹介します。

なぜ夏にカレー?暑い季節こそ辛いものが体に良い理由

発汗作用で体温調整をサポート

夏になるとカレーのCMが増えるのには、実は科学的な理由があります。カレーに含まれるスパイス、特に唐辛子に含まれるカプサイシンには発汗作用があり、汗をかくことで体内にこもった熱を効率的に放出できます。これは、暑い国々で辛い料理が好まれる理由と同じです。

インドや東南アジアなど、年中気温が高い地域では、古くから辛い料理を食べることで体温調整を行ってきました。エアコンがなかった時代から受け継がれてきた、まさに生活の知恵といえるでしょう。

スパイスの香りが食欲を刺激

夏バテの大きな悩みの一つが食欲不振です。暑さで胃腸の働きが弱まると、食事を見ても「食べたい」という気持ちが湧きにくくなります。そんなときこそ、スパイスの出番です。

クミンやコリアンダー、ターメリックなど、カレーに使われるスパイスは独特の香りを持っています。この香りが嗅覚を刺激し、唾液や胃液の分泌を促進することで、自然と食欲が湧いてくるのです。

夏野菜の恵みをカレーで存分に味わう

体を冷やす夏野菜

夏野菜には、暑い季節を乗り切るための自然の恵みがたっぷり詰まっています。ナス、トマト、きゅうり、オクラ、ズッキーニなどの夏野菜は、水分を多く含み、体を内側から冷やす作用があります。

また、汗で失われやすいカリウムも豊富に含まれており、むくみ予防や体内の水分バランスを整える働きもあります。これらの野菜をカレーに入れることで、スパイスの温める作用と野菜の冷やす作用がバランスよく働き、体に負担をかけずに夏バテを解消できるのです。

カラフルな見た目で食欲アップ

赤いトマト、紫のナス、黄色いパプリカ、緑のオクラやピーマン。夏野菜の魅力は、その鮮やかな色彩にもあります。カラフルな野菜がゴロゴロと入ったカレーは、見た目にも楽しく、視覚からも食欲を刺激してくれます。

特に子どもがいるご家庭では、普段は苦手な野菜でも、カレーに入れることで自然と食べられるようになることも多いです。夏休みのランチメニューとしても重宝します。

カレーの主役!3大スパイス

ターメリック(ウコン)- 黄金色の健康スパイス

カレーの特徴的な黄色を生み出すターメリックは、日本では「ウコン」として親しまれています。このスパイスに含まれる「クルクミン」という成分には、強力な抗酸化作用と抗炎症作用があることが科学的に証明されています。

肝機能のサポートやアンチエイジング効果が期待できるほか、最近の研究では脳機能の活性化にも役立つことが報告されています。インドでアルツハイマー病の発症率が低いのは、日常的にターメリックを摂取しているからではないかという説もあるほどです。

クミン - カレーの香りの主役

「カレーの香り」と聞いて思い浮かぶのが、このクミンの香りです。独特のエスニックな香りは、まさにカレーの顔といえます。クミンには消化を助ける働きがあり、食欲増進や消化促進に効果的です。

また、クミンに含まれる「植物ステロール」には、体内でのコレステロール吸収を抑える作用があることも分かっています。中東料理やメキシコ料理でも欠かせないスパイスで、世界中で愛されている理由がよくわかりますよね。

コリアンダー - さわやかな後味の秘密

コリアンダーシードを粉末にしたものが、カレーには欠かせません。実は、このコリアンダーとパクチー(香菜)は同じ植物なんです。葉の部分がパクチー、種子の部分がコリアンダーシードと呼ばれています。

生のパクチーとは違い、種子を乾燥させて粉末にすると、甘くさわやかでほんのりスパイシーな香りになります。古代エジプトやギリシャの時代から薬草として使われており、消化を助ける胃薬として重宝されてきました。カレーに加えることで、後味がさっぱりとし、重たさを感じさせない仕上がりになりますよ。

基本のスパイスカレーの作り方

必要な材料と道具

スパイスカレーを作るのに特別な道具は必要ありません。家にある普通の鍋やフライパンで十分です。基本となるスパイスは以下の通りです。

基本のスパイス(4人分)

  • ターメリック:小さじ1
  • クミン(パウダー):小さじ2
  • コリアンダー(パウダー):小さじ2
  • 唐辛子(パウダー):小さじ1/2〜1(辛さはお好みで)

その他の材料

  • 玉ねぎ:2個(みじん切り)
  • トマト:2個(ざく切り)またはトマト缶1缶
  • にんにく:2片(みじん切り)
  • しょうが:1片(みじん切り)
  • お好みの夏野菜:適量
  • 鶏肉または豚肉:300g(一口大)
  • 塩:適量
  • 油:大さじ3

スパイスカレーの基本手順

  1. 玉ねぎを飴色になるまで炒める 中火で熱したフライパンに油を入れ、みじん切りにした玉ねぎを炒めます。焦がさないよう注意しながら、飴色になるまでじっくり炒めるのがポイントです。これがカレーのコクと甘みのベースになります。
  2. にんにくとしょうがを加える 玉ねぎが飴色になったら、にんにくとしょうがを加えて香りが立つまで炒めます。
  3. トマトを加えて水分を飛ばす トマトを加えて潰しながら炒め、水分を飛ばします。ペースト状になるまでしっかり炒めることで、酸味が和らぎ、旨味が凝縮されます。
  4. スパイスを加える 火を弱めてから、スパイスを加えます。焦げやすいので、手早く混ぜ合わせましょう。スパイスの香りが立ってきたらOKです。
  5. 肉と野菜を加えて煮込む 肉を加えて表面に火が通ったら、野菜と水を加えて煮込みます。野菜の種類によって火の通り方が違うので、硬い野菜から順に加えていきましょう。
  6. 塩で味を調える 最後に塩で味を調えます。スパイスカレーは塩加減が味の決め手になるので、少しずつ加えながら調整してください。

夏野菜カレーのアレンジレシピ

なすとトマトのさっぱりカレー

夏の定番野菜であるなすとトマトをメインにしたカレーは、さっぱりとした味わいが特徴です。なすは素揚げしてから加えると、とろっとした食感が楽しめます。仕上げに大葉やみょうがを添えると、より夏らしい一皿になります。

オクラとコーンの彩りカレー

ネバネバ成分が体に良いオクラと、甘みのあるコーンを組み合わせたカレーは、子どもにも人気です。オクラは最後に加えて、歯ごたえを残すのがコツ。コーンの甘みがスパイスの辛さを和らげてくれます。

ズッキーニとパプリカの地中海風カレー

ズッキーニとパプリカを使えば、まるで地中海料理のような雰囲気のカレーに。オリーブオイルで野菜を炒めてから加えると、より本格的な味わいになります。仕上げにバジルを散らせば、イタリアンテイストも楽しめます。

スパイスカレーをもっと楽しむためのアイテム

おしゃれなカレー皿で食卓を彩る

せっかく手作りしたスパイスカレーは、素敵な器で楽しみたいものです。カレー専用の深めのお皿なら、具材たっぷりのカレーもきれいに盛り付けられます。

軽量強化磁器で作られた、軽くて丈夫なカレー皿。電子レンジ・食洗機・オーブン対応で、毎日使いに最適。プロの現場でも愛用される人気シリーズです。

ネイビーやグレーなど、落ち着いた色合いの器も人気です。カレーの黄色が映えて、より美味しそうに見えます。

美濃焼の温かみのある質感が魅力。深さがあるのでパスタやサラダボウルとしても使える万能プレート。電子レンジ・食洗機対応で普段使いに便利です。

本格スパイスセットで手軽にスタート

スパイスカレー作りに挑戦したいけれど、何から揃えればいいか分からない…そんな方には、基本のスパイスがセットになった商品がおすすめです。

コリアンダー、ターメリック、唐辛子、クミンシード、クミンパウダーの基本5点セット。各100gとたっぷり入っているので、何度でもカレー作りを楽しめます。

有名メーカーのスパイスセットなら、品質も安心です。初心者でも失敗しにくい配合になっているものもあります。

ターメリック、クミン、コリアンダー、カルダモン、ジンジャー、レッドペパーの6種セット。有名スパイスメーカーの商品で、香り高い本格カレーが作れます。

伝統のカレー粉でお手軽に

スパイスを一つずつ揃えるのが面倒な方には、ブレンド済みのカレー粉もおすすめです。

15種類のスパイスをブレンドした本格カレー粉。ウコン、コリアンダー、クミンなど厳選スパイスを絶妙な配合で。大容量でコスパも抜群です。

夏のカレー作りを成功させるコツ

野菜の下ごしらえで差をつける

夏野菜をより美味しくカレーに取り入れるには、それぞれの野菜に合った下ごしらえが大切です。

なすの下ごしらえ なすは切った後、水にさらしてアクを抜きます。素揚げしてから加えると、とろりとした食感になり、スパイスの味もよく染み込みます。

オクラの下ごしらえ オクラは塩でこすって産毛を取り、さっと茹でてから使います。煮込みすぎるとネバネバ成分が出すぎてしまうので、仕上げの段階で加えるのがおすすめです。

トマトの下ごしらえ 生のトマトを使う場合は、湯むきすると口当たりが良くなります。種の部分を取り除くと、水っぽくならずに済みます。

スパイスの扱い方の基本

スパイスは熱に弱いものが多いので、扱い方にはコツがあります。

ホールスパイスとパウダースパイスの使い分け クミンシードなどのホールスパイスは、最初に油で炒めて香りを引き出します(テンパリング)。パウダースパイスは焦げやすいので、火を弱めてから加えましょう。

スパイスの保存方法 スパイスは光と湿気に弱いので、密閉容器に入れて冷暗所で保存します。香りが飛びやすいので、開封後は早めに使い切るのがベストです。

作り置きとアレンジ

カレーは作り置きに向いている料理です。一晩寝かせることで、スパイスと具材がなじんで、より深い味わいになります。

冷凍保存のコツ 小分けにして冷凍すれば、忙しい日のランチにも便利です。解凍は電子レンジでもOKですが、鍋でゆっくり温め直すとより美味しくいただけます。

リメイクアイデア

  • カレーうどん:出汁で薄めてうどんにかける
  • カレードリア:ご飯の上にカレーとチーズをのせてオーブンで焼く
  • カレーコロッケ:じゃがいもと混ぜて揚げる
  • カレーパン:パン生地に包んで焼くか揚げる

家族みんなで楽しむカレーパーティー

辛さの調整で全員満足

家族の中で辛さの好みが違う場合は、ベースのカレーは甘口に作り、後から各自で辛さを調整できるようにするのがおすすめです。

辛さ調整のアイデア

  • ガラムマサラを後がけ
  • 青唐辛子のピクルスを添える
  • チリオイルを用意する
  • ブラックペッパーを挽きたてで

子ども用には、ヨーグルトや生クリームを加えてマイルドにすることもできます。

トッピングで楽しさ倍増

カレーの楽しみの一つが、様々なトッピングです。家族それぞれが好きなものを選べるよう、いくつか用意しておくと盛り上がります。

おすすめトッピング

トッピング特徴おすすめの組み合わせ
ゆで卵まろやかさプラスキーマカレーと相性抜群
チーズコクと濃厚さトマトベースのカレーに
福神漬けさっぱり食感どんなカレーにも合う
らっきょう酸味でアクセント肉たっぷりカレーに
揚げ野菜サクサク食感野菜カレーの仕上げに
ナッツ類香ばしさと食感ドライカレーに最適

各国のカレー特徴

  • インド:地域により全く違う。北はクリーミー、南はさらさら
  • タイ:ココナッツミルクとハーブを使用。グリーン、レッド、イエローなど
  • スリランカ:スパイスが効いていて辛め。ココナッツも使用
  • 日本:とろみがあり甘め。独自の進化を遂げた国民食

それぞれの国の特徴を知ることで、自分のカレー作りの幅も広がります。

まとめ:この夏は手作りカレーで健康的に

夏バテ気味の体に、スパイスから作る夏野菜カレーはまさに最適な料理です。スパイスの効能で食欲が増進し、夏野菜の恵みで体に必要な水分やミネラルを補給できます。

最初は基本の3つのスパイス(ターメリック、クミン、コリアンダー)から始めて、慣れてきたら少しずつスパイスの種類を増やしていくのがおすすめです。家族の好みに合わせて辛さを調整したり、様々な野菜を試したりと、アレンジの可能性は無限大です。

市販のルウとは違う、スパイスの香り高い本格カレー。一度作ってみると、その美味しさと意外な手軽さに驚くはずです。この夏は、ぜひ手作りスパイスカレーに挑戦して、暑い季節を元気に乗り切りましょう!

エピレシピ特選レシピもご紹介!

玉ねぎと鶏ももだけのカレー
新玉ねぎは甘みが強いのでカレールーは辛口のものがおすすめです。また、柔らかいので繊維に沿って切るようにします。 普通の玉ねぎで作る場合はもう少し時間をかけてじっくりと炒めましょう。 鶏肉は皮目を焼いてから冷凍することで、切りやすくなるだけでなく、こうばしさが増します。 番茶はローリエなどの代わりになり、和の風味が増します。 今回はかつおだしを使用しましたが、市販のコンソメスープなどを使用してもおいしくできます。
本レシピでご紹介している材料について、こちらのページもご参考にしてみてください。[blogcard url="https://epicurean.tokyo/recipe/449/"]
鶏肉のカレー蒸し
ふっくらジューシーな鶏肉のカレー蒸し。余熱でじっくり火を通すので玉ねぎの甘みもとても美味しいです。
さば缶と玉ねぎのカレー
さばの水煮缶はカレーとも相性がぴったり。さば自体に火を通す必要はないため、時短で作りたいときにもおすすめのメニューです。さばの身は崩しすぎないように。
鶏カレーうどん
鶏の旨みと玉ねぎの甘みが口の中いっぱいに広がります。
骨付き鶏もも肉のカレーヨーグルト煮
ヨーグルトにお肉を漬けることで、ジューシーに柔らかく仕上がります。

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