秋の味覚の野菜、「さつまいも」の歴史やおいしい食べ方について解説!
この記事では、秋の味覚として親しまれている、「さつまいも」について解説していきます。
さつまいも(学名: Ipomoea batatas)は、ヒルガオ科サツマイモ属の多年生植物で、その食用部分は養分を蓄える肥大した根、いわゆる「芋」です。別名で甘藷(かんしょ)とも呼ばれ、その名の通り、甘味のある芋として親しまれています。原産地は中南米のメキシコからグアテマラにかけての地域で、ヨーロッパやアジアに広がり、現在では世界中で栽培されています。
日本では、江戸時代に琉球王国(現在の沖縄県)から薩摩国(現在の鹿児島県)に伝わり、そこから全国に広まりました。日本各地で「薩摩の芋」として親しまれたことから、「さつまいも」という名前がついたのです。
さつまいもの栄養と健康効果
さつまいもは、栄養価が非常に高い野菜として知られています。主な栄養素として、デンプン、ビタミンC、食物繊維が豊富に含まれています。特にビタミンCはリンゴの5倍以上含まれており、加熱しても壊れにくいという特長があります。また、食物繊維が多く含まれているため、腸の働きを活性化し、便秘の解消にも効果的です。
その他にも、カリウムや鉄分、銅、マンガンといったミネラルも豊富で、高血圧や貧血の予防にも役立ちます。紫色の品種にはアントシアニン、オレンジ色の品種にはβ-カロテンが含まれており、抗酸化作用が期待できます。
さつまいもの歴史
さつまいもの歴史は古く、紀元前3000年以前からメキシコ地域で栽培されていたとされています。その後、南米のペルーに伝わり、古代ペルーの遺跡からはさつまいもの葉や花を描いた土器が発見されています。
15世紀末にクリストファー・コロンブスが新大陸を発見した際、ヨーロッパへも伝わり、その甘味からエリザベス朝時代のイギリスでも人気を博しました。日本には、17世紀初めに琉球から薩摩に伝わり、飢饉の際の救荒作物として全国に広まったと言われています。
さつまいもの種類と特徴
さつまいもには多くの品種があり、それぞれ異なる特長を持っています。以下は代表的な品種とその特徴です。
- 紅あずま(べにあずま)
東日本でよく見られる品種で、外皮が濃い紅紫色、中身が濃い黄色です。ホクホクした食感と甘味が特徴で、焼き芋や菓子作りに向いています。 - 紅はるか(べにはるか)
九州121号と春こがねを交配させて誕生した品種で、その名の通り、他の品種よりも「はるかに」美味しいとされています。甘味が強く、水分が多めで、蒸し芋や干し芋にすると絶品です。 - 鳴門金時(なるときんとき)
徳島県鳴門市の砂地で栽培される品種で、ホクホクした食感と強い甘味が特徴です。天ぷらや大学芋、菓子材料に向いています。 - 安納いも(あんのういも)
鹿児島県種子島産の品種で、非常に甘く、ねっとりとした食感が特徴です。「蜜イモ」とも呼ばれ、焼き芋や干し芋、デザートに適しています。
さつまいものおいしいレシピ
さつまいもは、そのまま焼いたり蒸したりするだけでおいしいですが、他にもさまざまな料理に応用することができます。以下にいくつかのレシピをご紹介します。
1. さつまいものバター醤油炒め
材料(2人分)
- さつまいも:1本
- バター:10g
- 醤油:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- 塩:少々
- 白ごま:適量
作り方
- さつまいもをよく洗い、皮付きのまま薄い輪切りにします。
- フライパンにバターを溶かし、さつまいもを加えて中火で炒めます。
- さつまいもが柔らかくなったら、醤油と砂糖を加えてさらに炒め、塩で味を調えます。
- 白ごまを振りかけて完成です。
まとめ
さつまいもは、その豊かな栄養価とおいしさから、昔から多くの人々に愛されてきました。さつまいもの歴史や特長を知ることで、食べるだけでなく、より深くその魅力を感じることができるでしょう。秋の味覚としてぜひ、さつまいもを使った料理を楽しんでみてください。
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