春の味覚「そら豆」を丸ごと楽しもう!旬の選び方・下処理・調理法からおしゃれなアレンジレシピまで

春になると、鮮やかな緑色のさやを並べたそら豆が店頭に登場します。「毎年塩ゆでにするだけ」という方も多いかもしれませんが、実はそら豆はちょっとしたコツを知るだけで、風味も食感もぐっと引き立てることができる素材です。今回は管理栄養士コラムをもとに、そら豆の基礎知識から下処理のポイント、さまざまな食べ方、さらにはちょっとおしゃれなアレンジレシピまでご紹介します。


そら豆ってどんな豆?名前の由来と品種

そら豆という名前は、さやが空に向かって実ることに由来しています。不思議なことに、熟してくると今度は下向きになるのですが、その姿がまた愛らしいものです。また、蚕(かいこ)が繭を作る頃に旬を迎えることや、さやの形が繭に似ていることから「蚕豆」とも書かれます。

品種は国内外にさまざまありますが、日本のスーパーや八百屋さんで目にするのは、ほとんどが「一寸そら豆(いっすんそらまめ)」と呼ばれる品種です。豆が大粒で食べごたえがあり、甘みとホクホク感のバランスが楽しめます。

旬は4月下旬から6月頃にかけて。流通期間が短いため、店頭に並んでいる時期は積極的に取り入れたい食材のひとつです。


おいしいそら豆の選び方

せっかく旬の時期に買うなら、できるだけ新鮮なものを選びたいですよね。以下のポイントを参考にしてみてください。

チェックポイント新鮮なそら豆の特徴
さやの色濃い緑色でハリとツヤがある
うぶ毛さやにうぶ毛が残っている
さやの張りぷっくりと豆の形がわかるもの
購入形態さやつきのものがおすすめ

そら豆は鮮度が落ちるのがとても早い食材です。豆が空気に触れると風味も抜けてしまうため、できればさやつきのものを選び、食べる直前にさやから取り出すのが理想です。購入後はできるだけ早く調理しましょう。


保存方法:鮮度を保つ2つの方法

冷蔵保存

すぐに食べる場合は、さやつきのまま保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。鮮度が落ちやすいため、2〜3日以内を目安に食べきるのがおすすめです。

冷凍保存

まとめ買いした場合や、旬のうちにストックしておきたい場合は冷凍保存が便利です。固めに塩ゆでしてから保存袋に入れて冷凍すると、1か月ほど保存が可能です。解凍後は炒め物やスープなど加熱調理に使うのに向いています。


そら豆の下処理:ひと手間でおいしさが変わる

さやの扱い方

さやつきのまま茹でる方法と、さやをむいて豆を取り出してから茹でる方法の2通りがあります。どちらでもおいしく仕上がりますが、それぞれのやり方に合った下処理があります。

切り込みを入れるのが大事なポイント

茹でる前に、豆やさやに切り込みを入れておくことが大切です。

  • さやごと茹でる場合:さやの両端に切り込みを入れる
  • 豆を取り出してから茹でる場合:豆の黒い部分(おはぐろ)の反対側に切り込みを入れる

こうすることで火が通りやすくなり、塩気が豆の中までしみ込みやすくなります。たったこれだけで、仕上がりの味わいがぐっとよくなります。

塩ゆでのコツ

茹でるときに塩を加えるのは、味付けのためだけではありません。塩を入れることでそら豆の鮮やかな緑色が保たれ、見た目もきれいに仕上がります。茹で時間は2分程度が目安です。やわらかくなりすぎると食感が失われてしまうため、茹ですぎには注意しましょう。


そら豆のいろいろな食べ方

定番の塩ゆで

シンプルに塩ゆでして、ほくほくの豆をそのまま食べるのがそら豆の王道です。薄皮ごと食べるのが好きな方も、むいて食べるのが好きな方も、お好みで楽しんでください。冷えたビールとの相性も抜群で、春の晩酌のおともにもなります。

素揚げ・焼きそら豆

さやごとグリルで焼いたり、豆を取り出して素揚げにしたりするのもおすすめです。焼きそら豆はさやの中でほっくりと蒸し焼きになるため、塩ゆでとはひと味違う甘みと香ばしさが楽しめます。素揚げは外はカリっと中はほっくりとした食感で、塩を振るだけで絶品のおつまみになります。

和え物・サラダ

塩ゆでしたそら豆を使った和え物やサラダも手軽でおすすめです。ごま和えや豆腐と合わせた白和えは和食の副菜として活躍します。オリーブオイルとレモンで和えるだけで、洋風のシンプルサラダにもなります。

スープ・ポタージュ

ミキサーで撹拌してポタージュにすると、そら豆のやさしい甘みとなめらかなクリーミーさが引き立ちます。牛乳や生クリームと合わせてシンプルに仕上げるだけで、春らしい一皿になります。旬の時期に作り置きして冷凍しておくのもよい方法です。

炒め物・そら豆ご飯

塩ゆでしたそら豆をそのまま炒め物に加えたり、炊き込みご飯や混ぜご飯に使ったりすることもできます。そら豆ご飯は春の定番料理のひとつで、塩昆布と合わせた混ぜご飯も手軽でおいしい一品です。


春らしいアレンジに!そら豆のブリュレ

塩ゆでや炒め物とはまったく違う顔を持つのが、デザートへのアレンジです。そら豆はほのかな甘みとなめらかなピューレになる性質を持っているため、フランスの伝統スイーツ「クレームブリュレ」のベースとしても活用できます。パリッとしたカラメルの層の下から、やさしい緑色のクリームが現れる、春らしい一品です。

材料(4人分)

そら豆(冷凍)… 100g 牛乳… 75ml 卵黄… 1と1/2個分 グラニュー糖… 20g 生クリーム… 100ml 三温糖またはカソナード(仕上げ用)… 適量

作り方

1. そら豆の下準備と予熱 そら豆をやわらかくなるまでゆで、薄皮をむいて50gを計量します。オーブンを160℃に予熱しておきます。

2. ピューレにする そら豆と牛乳をミキサーでなめらかなピューレ状になるまで撹拌します。

3. 生地を合わせる ピューレをボウルに移し、卵黄とグラニュー糖を加えてよく混ぜます。

4. 生クリームを加える 別の鍋で生クリームを沸騰直前まで温め、3のボウルに少しずつ加えながら混ぜ合わせます。

5. 湯煎焼きにする 生地の表面の泡を取り除き、耐熱の浅皿(容量60ml程度)に流し入れます。深めのバットに浅皿を置き、熱湯を皿の深さの半分ほど注いで湯煎の状態にし、160℃のオーブンで約15分焼きます。

6. 急冷する 皿を軽くゆすっても生地が動かなくなったら取り出し、氷水に当てて素早く冷まします。

7. 仕上げのキャラメリゼ 表面に三温糖またはカソナードを薄く振りかけ、ガスバーナーまたは熱したスプーンで表面を焦がします。冷蔵庫でしっかり冷やしたら完成です。

仕上げの砂糖にはカソナード(フランス産ブラウンシュガー)を使うと、コクのある甘みと均一に溶ける性質でより香ばしくパリパリとした表面に仕上がります。


そら豆を楽しむのに役立つアイテム

  • 真空保存袋セット:まとめ買いしたそら豆を冷凍保存する際に役立ちます。空気をしっかり抜いて保存することで、旬のおいしさを長く保てます。
  • ハンドブレンダー(スティックミキサー):ポタージュやブリュレのピューレ作りに重宝します。少量でも使いやすく、洗い物が少ないのも嬉しいポイントです。
  • キッチントーチ(ガスバーナー):ブリュレの仕上げに欠かせないアイテムです。均一にキャラメリゼでき、仕上がりが格段にきれいになります。
  • ラメキン(耐熱浅皿)セット:ブリュレを本格的に仕上げるなら専用の浅皿があると便利です。容量60ml前後のものが使いやすくおすすめです。
  • カソナード(フランス産ブラウンシュガー):ブリュレ仕上げに定番の砂糖です。均一に溶けてムラなく焦がせるため、パリパリ食感が作りやすくなります。

旬の短さがそら豆の魅力

そら豆が店頭に並ぶのは、1年のうちのほんのひと時です。だからこそ、旬のそら豆を見かけたときはぜひ手に取ってみてください。塩ゆでのシンプルな一皿も、ひと手間かけたデザートも、春の食卓を豊かに彩ってくれます。下処理のちょっとしたコツを覚えておくだけで、いつもよりおいしく仕上がるはずです。ぜひ今年の春は、そら豆をいろいろな形で楽しんでみてください。

エピレシピ特選レシピをご紹介!


菜の花とそら豆とホタテのフリット
旬の素材をたっぷりと使ったフリット。
季節によって素材を変えて、さっぱりとしたバルサミコソースで仕上げましょう。
菜の花とそら豆と海老のサラダ仕立て
ミニトマトは時間が経つと水分が出てサラダ全体がベチャっとしてしまうので、最後に添えるようにします。
タラと白子とそら豆のオーブン焼き
白子はレモンと一緒に下茹ですることで、臭みが取れます。
温かいうちにお召し上がりください。
そら豆と鮭の炊き込みご飯
1人暮らしで料理をあまりしない方などにお勧めしたい、火を使わずに出来る魚を使った料理です。魚の栄養分も沢山詰まった一品で、彩りからも春らしさを感じられます。
本レシピでご紹介している材料について、こちらのページもご参考にしてみてください。[blogcard url="/recipe/449/"]
そら豆の塩茹で
包丁で切れ目を入れておく事で、皮が剥きやすくなります。そら豆を茹でる際は、たっぷりのお湯を使いましょう。

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